鈴木敏文氏の仮説検証力

コンビニの店舗に入ると、どこも同じような広さで、同じような什器、同じような品揃えの店が多い。このため、自分が入った店がゼブン-イレブンなのかローソンなのか、ファミリーマートなのか、最後まで気づかないことすらある。小売業や外食業には、「フォーマット」と呼ばれる店づくりの成功パターンがあるからだ。コンビニ、スーパー、ファミレス、牛丼チェーンなど、タイプ毎に店づくりの成功パターンが解明されてきており、系列は違えども、似たような店づくりに収束していく傾向がある。

 ところが、1店舗あたりの売上高を見ると、セブン-イレブンは67万円と、ローソンの55万円、ファミリーマートの53万円を圧倒している。その原因は、店づくり以外のところにあるということになる。それがここでの問いである。
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 結論からいうと、商品が買い上げられるスピードが違うのだ。これは有名な話なのだが、海辺の町で、釣り船の発着場へ続く道沿いにセブン-イレブンの店があった。ここで、いつも同じおにぎりの品揃えをしていれば、商品が買い上げられるスピードは他社と同じになる。

 ところが、「この週末は暑くなりそうだ。そうすると、お客さんも早朝に買いに来たとき、炎天下でも痛みにくい梅のおにぎりを選ぶのではないか」という仮説を立てるのがセブン-イレブンなのだ。そして、梅のおにぎりをいつもより多めに品揃えしておくと、それが瞬く間に売れる。

 長い冬の終わりごろ、少し温かくなる日がある。そうしたとき、「冬の間食べていなかった冷やし中華やアイスクリームを、急に食べたくなる人たちがいるのではないか」と仮説を立てる。それに合わせて品揃えを充実させておくと、それがまた売れる。こうした仮説を立て、商品が買い上げられるスピードを極限まで高めた結果が、圧倒的な1店舗あたりの売上高に表れているのだ。

http://diamond.jp/ ダイヤモンドオンラインより抜粋

勝つ人?勝てる人の発想力ってすごくないですか? 勉強になりすぎて・・・
発想力って大切ですよね! またそれを実行する事も大切ですし。

弊社も同業他社がライバルではなくて、移り変わりの激しい環境での対応力をしっかり身に着けたいですね!